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老眼?近くが見にくくなる理由と対応の仕方

F様に1カ月点検に御来店いただきました^^

 

和菓子職人のF様は40代半ばになり「近くの見え方がしんどくなった。首や肩のコリがつらい。」等の症状を訴えられました。

現在メガネは使われてはおらず、遠くの見え方は問題なく見えているとのこと。

年齢的に老眼の影響は想像できますが、それだけが原因と判断するのは危険です。

測定の結果、わずかに遠視の度数があることと、寄り目をするための眼の筋肉がスムーズに動いてない状態であることが分かりました。

 

F様は学生時代からのスポーツマンです。お仕事ではお菓子を一つ一つ丁寧に、手元の作業に細心の注意を払い作り上げられます。少々の見づらさも、鍛えた体と強い職人魂で眼球の動きまでねじ伏せてこられたのです。

しかしそれも限界です。

このような過度の緊張が続きますと、どんどんコジれたものの見方に陥りやすくなります。

眼のピントを合わせる筋肉(毛様体筋)と、眼の視線を合わせる筋肉(外眼筋)は連動して動きます。

この動きのバランスが崩れますと、眉間にしわを寄せる、顔を傾けてみる、極端な上目使い下目使いになる、といった不自然な姿勢になりやすく、首、肩のこり、頭痛、めまい、不眠などの身体の悲鳴となって現れます。

 

そこで今回は細かいお仕事の場面と、会合など資料と会場も見渡すような場面でも使用を希望されるF様の生活リズムに合わせた、遠近両用タイプのレンズでメガネを作成いただきました。

 

1ヶ月お使いいただいた感想をお聞きすると「使いだしたら以前よりもメガネ無しだと手元が見づらくなった」とのこと。

これは度が進んだわけではなく、眼の緊張がゆるんできているからこそ、以前のようなこわばった眼の使い方を体が拒むようになってきた証しで、とても良いことです。

さらに「首の痛みも肩こりも軽くなってきました。メガネをかけると楽にハッキリと見えるから仕事にも集中できるようになりました」と体調の改善も実感されていらっしゃいました。

使えば使うほど体が楽になる今回のメガネが、益々のご活躍の支えになることと思います。

 

年齢的にも頑張れば見える状態だと視力低下を認めたくない抵抗感はありますが、見づらさの理由はそれ以外にもあります。しかし、職人としての仕事への高い意識が今回の様々な発見につながりました。お役に立てて嬉しく思います。

 

F様ありがとうございました^^

 

 

このように眼鏡を使うと頭痛や肩こりが改善するといった例は多くあります。大阪の視覚情報センター田村知則氏の提唱する眼-心-体を一体と考える調整法では、対処療法ではなく苦痛やお困りごとの原因から改善することを目指します。単なる老眼と決めつけず、人それぞれの眼の個性にあった調整が大切になります。

体調不良の改善や、運動能力の向上につながる新たな視界をぜひ体感してみてください。